2016年8月1日月曜日

人を呪わば穴二つとブードゥー教

大変興味深い記事を見つけた。
アフリカで50社経営し300億円稼ぐ金城拓真さんは、謙虚を超えて自分に自信がないレベルのひきこもりだった
金城:そうなんですよ、本当に多様です。多様といえば、以前、「ブードゥー教」が普及している西アフリカで、強盗が入って困っていた時期があったんですね。で、社内で強盗対策を議論したら、スタッフから「とりあえず、お祈りしてみないか」と言われて。 
イケダ:え?お祈り? 
金城:ブードゥー教の偉い人を呼んでお祈りと儀式をしてもらうんです。で、ブードゥーの偉い人にお祈りしてもらって、事務所の前にほこらを作ったら強盗がピタッ!と止まって。 
イケダ:えぇ?なんでですか? 
金城:それは、強盗に入る人たちもブードゥー教を信じているので、ブードゥーのお守りを身につけているんですよ。「強盗に入っても見つからないお守り」とか「携帯電話の電波がジャミングされるお守り」とか「相手が反撃してきても反撃されないお守り」とかあるんですよ。 
イケダ:強盗用のお守り!? 
金城:そうです。それで、ブードゥーのほこらがあると「ヤバい、俺のお守りきかねー!強盗入るのやめとこう!」と思うらしくて。 
イケダ:なんですかその異文化! 
金城:僕も驚きました。ブードゥーは本当に信じられているんですね。マーケットにいくと、ブードゥーストリートみたいなのがあって、猫の生首とかズラッと並んでいるんです。おまじないで使う道具ですね。 
イケダ:ほとんどゲームの世界ですね。ブロガー的には写真撮りたい。 
金城:写真とったら生け贄になるんじゃないすかね(笑) 
イケダ:というか、普通にマーケットで売ってるんですね。 
金城:売っているんです。たとえば誰かを呪いたければ、司祭から「これこれこういうものを買ってこい」という指示があるんですね、それでマーケットまで買いにいくわけです。 
イケダ:面白すぎる…。 
金城:面白いな、と思うのは、僕が思うにあれは「ストレス発散」なんですよ。殺したいほど憎い相手って出るじゃないですか、生きていると。そこでブードゥーの呪いをかけると、それでもう恨みを晴らした気になるんですよ。で、もしも5〜6年後にたまたま呪いをかけた人が死んだりすると「やってやった!俺の呪いが効いた!」と。なので、日本人が思ってらっしゃるより西アフリカでは直接的な暴力は少ないんです。 
イケダ:興味深すぎてヤバいです。「殴ってやる!」というより「呪ってやる!」という方向に暴力が向かうんですね。それはそれで、社会的には健全じゃないですか。 
引用: 現代ビジネス様

これには驚いた。

日本には人を呪わば穴二つということわざがある。
人を呪わば穴二つ
【読み】 ひとをのろわばあなふたつ
【意味】 人を呪わば穴二つとは、人に害を与えようとすれば、やがて自分も害を受けるようになるというたとえ。
殺したいほど憎い相手は確かに生きてる限り必ず出てくる。
そこで行き場のないエネルギーは溜まれば必ず暴発する。
日本社会ではその行き場のないエネルギーをこの人を呪わば穴二つということわざのおかげで出口ごと塞いでいる。結果、我慢できずエネルギーの暴発先として自殺という手段を選ぶ人が多数いる。まさに人を呪わば穴二つということわざは殺人、暴力という手段すら選べず自殺を選んでしまうという奴隷教化システムの一部だろう。
ブードゥー教を参考例にすると人を呪っても自分は死なないのだろう。むしろ自分に恨みを晴らしたという強い催眠をかける効果があって実際、アフリカでは暴力の抑止になっている。
社会に不満を持つならイスラム国へ入り暴力という手段を選ぶよりブードゥー教徒になって呪いをかける方がよほど健全だ。糞野郎が呪いとはなんら関係無い死に方をしようが呪いをかけた本人くらいにとっては快感だろう。何より呪いをかけた=強い侮辱をしたという事実が存在する。実際、呪いでは無いが日本の若者にも気に入らないカスの写真をダンボールに貼って強力なエアガンで顔面狙って十発くらいぶち抜いて爆笑しながらスカッとするとか、スマブラでプリンを糞野郎に見立ててリンクでズタズタに切り裂くなどした人はたくさんいてブードゥー教の呪いはそれに通ずるのではないだろうか。お前がそう思うんならそうなんだろうで完結できる。これは我慢せず相手を攻撃してしまう人間という弱い生き物の暴力の抑止力に繋がるのではないだろうか。

以前ゲームをする事はより良い世界を作れるというTEDの動画を紹介したが市場にいけばドラクエみたいに呪物が売っており
もしも5〜6年後にたまたま呪いをかけた人が死んだりすると「やってやった!俺の呪いが効いた!」
という捉え方をするブードゥー教はまさにそれを応用した例だろう。

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